メンタルタフネス

アイス大好き!みたいなすばらしい夏のお題が提示されているけれど、セクハラを受けた話をします。

セクハラ、もう過ぎ去ったことだしわりとどうでもいいといえばいいのだけれど、少なからず傷ついたので忘れてしまう前に話さなくてはいけない。ある人にとっては記事を読んだことで不快になるかもしれないけれどそんなことはどうでもいい、私の感情だけが大切なのだ、私の人生においては。

セクハラがあったのは2月の終りか3月の始めのことで、もうあまり思い出せなくなってきている。私は楽器を習っていて、セクハラをしたのはその楽器の先生だ。年齢は70歳くらい。老人といって差し支えないと思うし、そんな相手の行為をセクハラと感じる方がおかしいという人もいるかもしれないけど、体を触られたりキスを強要されるのはれっきとしたセクハラだと思う。そんなに怒るなら警察へいけという人もいるかもしれないけど、もうこのことについて私はこれ以上関わりたくないと思っている。あと、私の方がもっとつらいセクハラを受けたわという人もいるとは思うけど、私自身がこのレベルで傷つくような弱い人間であることを加味しておいてほしい。

私は音楽が好きで、大学に入ってから新しい楽器を始めた。その楽器にも愛着があって、毎日練習してだんだん上手くなるのを実感するのが人生の喜びといっても過言ではなかった。その楽器に関しては前からずっと弾きたいと思っていたけど、全く素人だったので、習おうと思ったのはちょうど一年前くらいだった。私は普段セックスがどうとか、そういうことをよく言うけれど、音楽に関してはわりかしピュアな気持ちを持っていて、純粋に上手くなりたい、みたいな気持ちで習い始めたと記憶している。レッスンの度に以前の課題でできてないところを指導されたり新しい課題を与えられたりする。まあ言ってみればゲーム感覚だと思う。

楽器の先生は気難しい人が多い。私の習っていた人も例によってそうだったと思う。理不尽に怒られたり、機嫌が悪かったりする。まあでも音楽家はそういう人が多いのかな、くらいにしか思っていなかったし、いまでもそう思っている(そういう理不尽さを良しとしない人はどんどん音楽をやめるか、逆にどんどん自分で上手くなる)。私は受動的な人間なので理不尽でもなんでも、楽器が上手くなれればそれでいいかなと考えてレッスンを受けていた。毎回少しずつ筋肉がついてきて弾けるようになってくるのがわかるのが楽しくてたまらなかった。先生は楽器が上手かったし、こういう風になりたいとも思っていた。つまり、尊敬していた。

セクハラの以前から、私は先生に「君はかわいいね」などと言われていて、私としてはまあそんなことはどうでもいいから楽器を上手くさせてくれと思っていたしどうでもいいと思っていた。肩に手を置かれるくらいはあったけれど、別にそれもどうとも思っていなかった。

その日も午前にレッスンに行って、午後から大学に戻って授業を受ける予定だった。

私は朝早く起きて準備をして電車とバスを乗り継いでレッスン先まで向かった。いつものようにレッスンをしていると、途中で先生の奥さんが出かけるのが見えた。そんなことは構わず、私は楽器を弾いていた。次回のレッスンを決めてありがとうございましたと言って、その帰り際に、セクハラを受けた。体を触られたり、キスを強要されたり、とにかくひどいものだった。私は動揺していて、されるがままになっていた。逃げようと考えていても、あまり体が動かない感じだった。なんかとにかく無になろう、みたいに思ってぼーっとしていたと思う。それで一通り相手の気が済んだようだったので、もう一度ありがとうございました、とか言って帰ったと思う。

バスと電車を乗り継いで帰り際にツイッターをして、セクハラを受けた、といった。セクハラを受けた、という言葉自体がもう中身のない、ネタのようなものになってしまっていて、あまり誰からもメンションはなかった。私はあまり状況が理解できてなくて、ただぼーっと移動して家に帰った。そのあともいろいろ忙しく動いていて、特に考えないようにしていた。

一週間くらい経って女の子の友達にそのことをへらへらして話して、怒られた。優しい友達だったので、怒っていた。やっと何が起こったかわかってきて、私は泣きながら家に帰った。

失礼のない手紙を書いて、レッスンはやめることにした。電話が何度もかかってきて、全部無視した。

セクハラを受けたこと、それ自体に関しては、もちろんよくないことだけど、あまり関心がない。それよりも、私が信用していた相手が私のことを見下していたということにある種の諦めが生じた。そういう裏切りで悲しんだり、憂いたりすることにはほとほと疲れてしまった。私はもうそういう感情の上下で疲れたりしたくない。

@teenstと話して、「(セクハラを受けるのは)お前が尻軽女だからや」みたいなことを言われて、また泣いた。なんというか@teenstは悪い感じではなかったんだけど、私の状態が悪すぎたと思う。@teenstには悪かったと思っている。

一か月くらい音楽を聞かずに過ごした。楽器の練習はほとんどできなかった。その楽器のすべての音でフラッシュバックがあった。フラッシュバックはとてもつかれる。健康な精神を維持できなくなる。

つらいことは人にどんどん話そうみたいな感じで、たくさん人に話した。あってしまったこと、もう変えることができないみたいなので、とりあえず人に話して、私が特に間違っていないと肯定してもらって2か月くらい過ごした。

3か月くらい経った。あまり状況は変わらない。過去の事実はもう変わらないのだ。

私が受動的な態度をとりがちなのも、よくないのかもしれない。そういうところ、もしかすると直した方がいいのかもしれない、とも思う。でも今のところ、あまり考えられていない。忘れることで精一杯になっている。

とりあえずここに書いたので、もしなにか変化があったら、考え直したい。

当分はないと思う。